この記事では、我が家の木製デッキチェアの塗装リメイクについて紹介したいと思います。
このデッキチェアは、今は亡き義父が製作しプレゼントしてくれたもの。2脚セットで、我が家に来てからもう15年以上経っています。
古いラウンジャーを手放したり、新しいテーブルを加えたり、ガーデンファニチャーの入れ替わりがある中、この2脚はずーっとあり、ある意味「庭の主」のような存在となっています。
屋根付きの場所で大事に使ってきたので年数の割には状態は良いですが、最近ではニス塗装のツヤがなくなり所々はがれ、下地の木が見える箇所も。
ニスの色も黄色寄りで、現在進めている庭の改造計画の方向性とズレがあるので、この際、塗装のやり直しをすることに決めました。
塗装リメイクの目標
- 塗装直しで耐候性を改善。家具の寿命をのばす。
- 今の庭にフィットする色合いにする
ペンキを使った塗装リメイクは、選ぶ色やツヤの度合いで印象をガラッと変えることが可能です。実際に、義父のデッキチェアもペンキを塗ることで「今どき」のガーデンファニチャーに生まれ変わりました。
この記事では、木製デッキチェアの塗装DIYで私が実際に使った道具や、行った手順を詳しく説明しています。
手持ちのガーデンファニチャーを生まれ変わらせたい、塗装リメイクに挑戦してみたい、という方は是非参考にしてみてください!
塗装リメイクに使った道具:デッキチェア
まずは、デッキチェアの塗装リメイクに使った道具を紹介します。
解体&組み立て関連
- ドリルドライバー
- ボルトレンチ
- 小さめの箱(ビスやボルトの一時保管用)
下地処理関連
- 電動サンダー
- サンディングペーパー(紙やすり)
- 補修用パテ
- 防じんマスク
ペンキ関連
- ペンキ
- かき混ぜ棒
- ハケ、ローラー
- トレイ
使用したペンキ
種類:屋外使用可、水性、プライマー*入り
色:
光沢度:
プライマー*:下地塗料とも呼ばれ、ペンキの密着性を高め、耐久性を高める作用がある。
塗装リメイクのやり方:デッキチェア
デッキチェアの塗装リメイクの手順はこちらです。
作業は基本的に屋外で行いました。
今回のデッキチェアは形が少し複雑だったので、「分解」+「組み立て直す」というステップが入っていますが、それ以外の工程は一般的な塗装リメイクと一緒です。
全体の汚れを「軽く」落とす
まずはデッキチェアについているホコリや汚れを「軽く」落とします。
長年外にあったので裏返すと蜘蛛の巣がついていたり土埃が溜まっていたりしました。それらを卓上ほうきを使ってサッサッサッという感じで払います。
ペンキを塗る前にきちんとした清掃を行うので、ここはホントに軽くでOKです。
デッキチェアを分解する
次に、ドライバーやボルトレンチを使ってデッキチェアを分解しました。
義父が作ってくれたデッキチェアは折り畳みタイプ。パーツが重なる箇所がありそのままだとサンディング(ヤスリがけ)や塗装ができないため、一度全てばらしました。
ビスやボルトなど細かい部品は紛失しやすいので注意です。私は、部品用に小さなボックスを用意して、外したら即その中に入れるようにしていました。
大事なのは「後で正確に組み立て直せること」
塗装リメイクで家具の分解が必要な場合、「後できちんと組み立て直せるように」備えることが大切です。
「これ、どこのパーツだっけ?」ということがないように、後でわかりにくなりそうなパーツは写真やメモで残しておきましょう。
私の場合も、分解時に撮った写真やマスキングテープでパーツに記した番号が後々とても役に立ちました。
下地処理(サンディング・木の補修)をする
分解が終わったら、次は「下地処理」と呼ばれる工程です。
- サンディングで古い塗装を取り除く
- パテ埋めなどで木を補修する
を行い、ペンキ塗りに適した「下地」を作るよう努めました。
下地処理:サンディング
各パーツをサンディングして古いニス塗装を剥がします。
粉塵を吸い込まないように防塵マスクは必須です。
最初は電動サンダーで効率良く
最初は電動サンダーを使って研磨できるところをどんどんサンディングしていきました。
サンドペーパーの粗さを、
粗目(#60~#80)→中目(#120)
の順に変え、古いニス塗装を剥がし木の表面を整えます。
電動サンダーが使えない所は手で
カーブや内角、木の凹みなど電動サンダーが使えない箇所は、手を使ってサンディングしました。
電動サンダー同様、サンドペーパーの粗さを、粗目→中目の順に変えて木の表面を段階的に整えていきます。
時間がかかり手も痛くなりますが大事な工程です。
デッキチェアの場合、手でサンディングしなければならない箇所が結構ありました。しかも2脚だったので、全体の作業量はかなりのボリュームでした。休憩を挟んで手を休めながら何とか終わらせた感じです。
下地処理:木の補修
サンディングが終わったら、各パーツの木の状態を確認します。
穴や凹み、割れがある場合は、屋外使用と塗装が可能な補修材(パテ)で埋めました。補修材はホコリや汚れがあると接着しにくいので、必要に応じて使用前に周辺をクリーニングしました。
補修材が乾いたらサンディング(【中目#位】)して形を整えました。
清掃:カス・汚れをきれいに落とす
下地処理の全工程が終了したら、塗装に備えて、木についたカスや汚れをきれいに取り除きます。
カスや汚れが木の表面に残っているとペンキの密着が悪くなったり塗りムラが出来てしまうので注意です。
塗装前に行った清掃作業
- 卓上ホウキで掃く
- 掃除機で吸引する
- 固めに絞った濡れ雑巾で拭く
同時に、塗装を行う作業場周辺の清掃しました。作業台や床が汚いと、そこから舞うホコリが付着し、塗装の仕上がりを台無しにしてしまいます。塗装するアイテムだけではなく、作業場もきれいな状態に保つのがポイントです。
ペンキを塗る
下地処理ができたらいよいよ塗装です!
家具を塗る場合、私は大抵ハケとローラーの両方を使います。今回もそうしました。(効率が上がり時短になるのでオススメです)
- ハケ:内角や細かい部分に使用
- ローラー:平らな部分に使用
塗装の手順
- ペンキの撹拌
- 1度塗り
- サンディング
- 2度塗り
- (必要に応じて)サンディング+3度塗り
ペンキの撹拌
ペンキはかき混ぜ棒でよく撹拌して、色ムラがない状態にしておきます。
1度塗り
ハケとローラーを使って各パーツにペンキを塗ります。ペンキをつけ過ぎずに薄くのばしていきます。
厚塗りは乾く時間にばらつきを生じさせムラの原因となります。仕上がりをきれいにしたいなら、薄塗りの層を重ねていくのがコツです。
サンディング
ペンキが完全に乾いたら、2度塗りをする前に細目(【#】)のサンディングペーパーを軽くかけます。
重ね塗りの前にサンディングをする効果
- 表面の凹凸をスムーズにする
- 表面に細かいキズをつけて2層目以降のペンキの密着性を高める
サンディングの後は出たカスをしっかり拭き取っておきます。
2度塗り
1度塗りと同様、ハケとローラーを使ってペンキを塗ります。
色の仕上がりが不均一でまだ木が透けて見えるようであれば、3度塗りします。
全パーツの塗装色の濃さが均一になったら塗装終了です。
デッキチェアを組み立て直す
全てのパーツのペンキがしっかり乾いたら、デッキチェアを組み立て直します。
ネジ山が潰れているビスを数本交換した以外は、オリジナルの部品を再使用できました。
分解時に残していた画像やメモを元に記憶をたどり、難しめのパーツの組み立てもクリアー。
全てのパーツを元に戻したところで、今回の塗装リメイクプロジェクトはついに完了です!
ビフォー&アフター
こんな感じに仕上がりました。ビフォー&アフターを比べると大変身したのがわかりますね。
薄黄色系のニス仕上げ→黒系のペンキ仕上げ
選んだペンキの色は、庭のプランターやテーブルと同じ色なので、お庭の統一感が増しました。
塗装リメイクはオススメか?
デッキチェアの塗装リメイクを実際にやってみた私の正直な感想です。
メリットとデメリット両方ありますが、家具の状態を改善して寿命を伸ばせる点や、見た目を自分好みに変えられる点は大きな魅力です。
メリット
- 塗料を新たに塗ることで耐候性を高め、家具の寿命をのばすことができる
- 見た目が改善する
- 自分の好きな色やツヤを選べる
- 愛着が増す
- 家具の再生利用になるので環境に優しい
- 業者に頼むより安くできる
デメリット
- 道具を揃える必要がある
- 時間と労力がかかる
- 作業場所の確保が必要
どういう人にオススメ?
作業量は結構あるので、誰にでもオススメするものではありませんが、
- 長く使いたい木製のガーデンファニチャーを持っている人
- DIYが得意な人
- 安くすませたい人
にはとても良いプロジェクトだと思います。
塗装リメイクを自分でやるのは難しいと感じる方は、家具塗装の専門業者に頼むのが良いと思います。
まとめ
この記事ではデッキチェアの塗装リメイクについて、私が実際に使った道具や手順をご紹介しました。
簡単とは言えませんが、
- 下地処理
- 清掃
- ペンキ塗り
といった工程を一つ一つこなすことで、ガーデンファニチャーを生まれ変わらせることができました。
見た目が少々変わろうと、義父が喜ぶのは自分が作った物が沢山使われることだと思います。
これからも大事に使い続けたいと思います。